あっという間に、学生さんの夏休みも残すところ1週間を切りましたね。
これを読んでいただいている多くの方は、お母さん、お父さん、おばあちゃん、
おじいちゃんにあたる方が多いと思いますので、もしかしたら残っている宿題に
四苦八苦されているお子さん、お孫さんを温かく見守っておられる今日この頃なのでは
ないでしょうか😁
私の学生時代と言えば、もれなく温かく見守られていた側の人間でした😂
ところで、今回のブログテーマは、ズバリ、≪筋肉≫です。
早速、みなさんに質問です。
問.ヒトの体にあるおおよその筋肉の数は?
① 100個
② 300個
③ 600個
答え:③の600個。これは成人の体重の約40%を占めています。
つまり体重50㎏の人であれば、約20㎏は筋肉ということになります。
ちなみに筋肉は以下のような種類で構成されています。
みなさんの頭の中でパッと浮かんでくるのは、動くための力となるもの、
いわゆる運動するために必要なものなどではないでしょうか。
大正解です。上の図で言うと、骨格筋がそれにあたります。
ただ、実はそれ以外にも筋肉は、ヒトが生きていくために様々な役割を
担ってくれています。
そこで、これからその役割について、いくつかご紹介したいと思います。
まず1つ目は、そうです、
【体を動かす・安定させる】です。
日々、生活の中で、起き上がる、立ち上がる、歩く、走るといった運動、
座っている、立っているなど一定の姿勢を保つために骨格筋がその中心を
担ってくれています。
続いて2つ目。
【血液を心臓へ送る】です。
心臓の大動脈という血管から送り出された血液は、実は筋肉の働きで心臓に
送り返されています。
そこで、質問です。
問. ヒトの体には第二の心臓と言われている部位(筋肉)があります。
これは一体どの部位になるのでしょうか?
答え:ふくらはぎ、正式名称で言うと下腿三頭筋です。
ふくらはぎは第二の心臓と言われるだけあって、心臓から遠く離れた血液を再び
重力に逆らいながら、心臓へと送るためのポンプの役割を担っています。
みなさんがよく言われる「足がむくんでいかん。」の原因の1つに、実はこのふくらはぎの
筋肉の量、筋力が減ったことが含まれていたりします。(あくまで一要因です)
そして3つ目。
【体温調節】です。
ヒトの体温は常に36~37度を保つようにできています。実はヒトの体の中で、
最も水分をとどめているのが筋肉なんです。
また、体の熱を産み出す約6割を筋肉が行っています。
運動をすることで発生した熱を、体の外へ放熱したり(熱を逃がす)、
寒い時には、体を震わせることで熱を作り出し、体内にとどめるなどの
働きも担っています。
つまり、筋肉が減ってしまうと、体の中に水分がとどめられず、かつ余分な熱を
逃がすことができないようになるため、夏に気温が高くなった際、熱中症を引き
起こしやすくなると考えられるんです。
逆に冬の寒さにこたえるようになるのも、筋肉が減ることで、自身の体で熱を
作り出す機能が合わせて低下してしまうことも要因の1つだと考えられます。
最後に4つ目。
【骨や関節、血管、内臓を守る】です。
わかりやすいのは歩いたり、走ったりする時の膝関節への負担をできる限り
少なくするために、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が働いてくれています。
(役を担う筋肉は他にもあります)
その他にも、転んだ際のクッション材としての役割も担ってくれています。
守る対象は、骨や関節だけではなく、命に関わる血管や内臓なんかも含まれています。
難しい話にはなりますが、その他にも、免疫力を上げる、ホルモンを産み出すなどにも
一役買ってくれています。(今回は割愛させていただきます)
ここまで述べてきましたように、筋肉にはあまり知られていない役割が
実はあったんです。
「動けん(運動できない、歩けないなど)ようになったら困る。」
といったようなお悩み以外にも、ヒトが生きていくために必要かつ大切な役割を
筋肉は担ってくれています。
だからこそ、必要な栄養を食事から摂り、運動をすることで、筋肉の量や
力を維持、できることなら少しでも向上していくことが重要となります。
伊予ヶ丘では、リハビリ専門職以外にも、介護士・看護師もみなさんと一緒に
体を動かす機会を設けさせていただいています。
ぜひ、健康寿命を少しでも延ばしていけるよう、≪筋肉≫を大切にしていきましょう。